「虫歯」と「歯周病」も病巣感染の一つ
さて、"IgA腎症患者なら必ず読むべき一冊" 堀田先生の著書「慢性免疫病の根本治療に挑む」ら学んだことシリーズ第四弾。今回は、虫歯と歯周病のお話。
長年、慢性免疫病の治療を行ってきた経験から、このような患者には扁摘後も、何らかの病巣感染が残っている可能性が大きいと考えている。
(略)
第二は虫歯と歯周病である。
虫歯が抜けて永久歯に生えかわったら血尿が消えた、という子供の話は以前から知られており、虫歯の治療も重要である。仙台社会保険病院小児科の菊田芳克氏によると、扁摘・ステロイドパルス併用療法を行ってもなかなか寛解にならないIgA腎症患者に、根尖性歯周囲炎を見つけ、治療した上で再度ステロイド治療を併用したところ、寛解した症例がある。この患者さんの場合、根尖性歯周囲炎が扁桃とは別の病巣感染巣となっていたのである。
引用元: 書籍「慢性免疫病の根本治療に挑む」堀田 修・著)